ガチョウと黄金の卵のあらすじと教訓は?金の卵を生むガチョウに投資する意味

イソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」の意味と例えとは?

 イソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」を覚えていますか?子供の頃に絵本で呼んだことがある人が多いかと思います。

 このガチョウと黄金の卵という寓話は、どのような意味を例えているのでしょうか?

 この寓話は、効果その効果を生み出す資源の2つの側面を考慮することによって、長期的にかつ継続的により大きな効果を得ることを説いている寓話です。ここでは、”効果”を黄金の卵に、”その効果を生み出す資源”をガチョウに例えられています。

 また、”人間の欲がものごとの判断に影響を与える可能性”の意味ついても、教訓を示してくれています。

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♪情報元:Wikipedia

寓話「ガチョウと黄金の卵」の全文のあらすじで見よう

 ひとりの農夫と1羽のガチョウが登場するイソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」ですが、その全文からあらすじを見ていきましょう。

 ある日農夫は飼っているガチョウが黄金の卵を産んでいるのを見つけて驚く。それからもガチョウは1日に1個ずつ黄金の卵を産み、卵を売った農夫は金持ちになった。

 しかし農夫は1日1個しか卵を産まないガチョウに物足りなさを感じ、きっとガチョウの腹の中には金塊が詰まっているに違いないと考えるようになる。そして欲を出した農夫はガチョウの腹を切り裂いた。ところが腹の中に金塊などなく、その上ガチョウまで死なせてしまった。

 ♪情報元:Wikipedia

 このあらすじからもガチョウを失ってしまった農夫のショックにあふれた顔が、まるで目に浮かぶように分かる寓話ですね。この寓話は大人の教訓としても大いに学べることもたくさんあると思います。ぜひ、この機会に全文をもう一度読み返してもおもしろいですよ。

寓話「ガチョウと黄金の卵」から学ぶ教訓とは?

 このイソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」から学ぶ教訓とは、どのようなものがあるのでしょうか?

 この物語の教訓は、”人間の欲が適切な判断を鈍らせてしまう可能性があること”を教えてくれています。また、目先のことにとらわれることなく、長期的、かつ継続的なものごとの見極めが大切なのです。”長期的に、かつ継続的に効果を出すには、効果という一面だけではなく、その効果を生み出す源である面にも目を向けることが大切だ”というのが教訓なのです。

 更に、この寓話にはもうひとつ重要な教訓が隠されているとされています。

 この寓話に登場する農夫は、今ある小さな幸せに満足できず、大きな幸せを求めるあまり、結局は、今の小さな幸せを失ってしまったのです。”欲張らなければ、今頃はきっと・・・”と、後悔してもどうにもならないのです。ここにことわざである「後悔先に立たず」という教訓が見えます。

 そして、実は農夫の力が及ばないところで偶然に利益を得たことを、自分の実力だと勘違いしてしまう状態が危険であることも教えてくれています。長期的に、継続的に効果を生み出すには、コツコツ努力を積み重ねることが大切なのです。

 目を向けるべきところは、農夫でもガチョウでもなく、”自らが金の卵を産むガチョウとなれるように自らの価値を高めていくところ”なのです。そして、”成果とその成果をもたらす資源のバランスをとること”です。つまり、「成果=資源」なのです。成果は資源に見合った大きさでしか、その成果は表れないということを教訓とすべきなのです。

寓話「ガチョウと黄金の卵」とアシモフの「金の卵を生むガチョウ」の教訓は同じのか?

 イソップ寓話「ガチョウと金の卵」とアメリカの作家であるアイザック・アシモフSF短編「金の卵を生むガチョウ」は、物語的には同じ内容で、その教訓とするところも同じようです。

 そもそも、アシモフ作の「金の卵を生むガチョウ」は、イソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」に関する科学的な可能性について考察している為、内容としては同じものでないはずがないのです。

 このイソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」は、タイトルの似通った物語が幾つかあって、アシモフのSF短編「金の卵を生むガチョウ」の他にも、「黄金の卵を生むガチョウ」、「金の卵を生んだガチョウ」、「金の卵を生むにわとり」、「金の卵を生んだめんどり」などがその一例です。

 タイトルを見ても分かる通り、内容も教訓も同じものです。元々は海外作品であることから複数の日本語訳が生まれていることが想像されます。どれもが”金の卵の価値”がありますので、気になったものをチェックしてみてください。

寓話「ガチョウと黄金の卵」の教訓を投資に例えてみると?

 イソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」は、投資に関する教訓の寓話としても有名です。

 農夫は、ある意味一攫千金を期待して小さな利益をコツコツと生むガチョウに手を出してしまったのです。これは、”一攫千金を求めるのではなく、今生み出されている小さな利益を大切にしていこう”という投資に対する教訓になるものです。

 例えば、株の長期投資。株を長期に渡って保有して、定期的に配当を受け取ります。配当自体は株の売買益よりは少ないものですが、株を長期的に保有し続けることによって、4半期ごとに着実に配当を受け取ることができるわけです。

 ところが、株価が上昇したからといって株を売却してしまったら、今後配当を受け取ることはできなくなります。これはガチョウが黄金の卵を生まなくなるのと同じことですね。

 毎日1個ずつしか黄金の卵をうまなくても、この黄金の卵を毎日1個生んでくれること自体がありがたいことなのです。ガチョウを大切にして毎日の世話に時間を掛けましょう。

 ただし、投資の場合は、この黄金の卵を生むガチョウの数を増やすことに目を向けると、多くの黄金の卵を手にする確率がグッと上がるわけですが・・・。

【イソップ寓話「ガチョウと黄金の卵」の教訓】まとめ

 いかがでしたか?

 イソップ寓話の「ガチョウと黄金の卵」。子供の頃に、誰もが一度は耳にしたことがある話だったと思います。大人になった今、この物語を読み返してみると、子供の頃には読み取れなかった教訓を感じ取れるようになっているものです。

 そして、この物語は「寓話」であるということです。寓話とは、「教訓を伝える物語のこと」です。紀元前にこの物語が成立していたという事実から、はるか昔から人々への教訓は共通していたと思うと興味深く読み返すことができる物語ですね。

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