(バッターとピッチャーの魅力は?)ピッチャーはゲームを作れる。バッターはゲームを決められる。
今の僕の体は、まだ最低基準にも達してないと思っています。
高めのより低めに引っ掛けたときのほうが、スピードは出やすい。
だから、思い通りに投げられなかったボールで抑えたことをオッケーにしちゃったら、成長するチャンスを失うことになるし、もったいないじゃないですか。
どんどんよくなっていく過程で結果が出て、あれでよかったのかと思ってくれるのが一番なので……別に、僕がそこで何か説明しても、言い訳にしか聞こえないじゃないですか。
万人共通のピッチングフォームは絶対にありませんし、僕の体が変われば僕のフォームが変わるのは当然のことですから、オフの間に体が変われば、フォームが変わってくるのは自分でわかっていました。
(日米野球での一番の収穫は何かという質問に)オフに入るにあたり、改めて、やらなければならないと強く思ったことです。技術的なレベルアップもしなければいけないので、手を抜いているヒマも、遊んでいるヒマもないと。
筋肉はピッチャーとして邪魔にさえならなければ、もっとつけても大丈夫かなと……バッターに必要でピッチャーをするのに邪魔な筋肉は、持っていても使わなければいいのかなと。
打たなかったら負けるかもしれない打席でホームランを打った時の楽しさ。
2つやったから大変だったとか、そういうのは……どうかな。バッティングにはバッティングのうまくいかないことがありましたし、ピッチングにはピッチングのうまくいかないことがあった。それは二つやってなくても、一つだったとしても変わらなかったと思います。
メジャーのバッターは積極的で、初球からでも振ってきます。イニングの先頭打者もそうなので、入りに気をつけないとガツンとやられると痛感しました。
自分が全力で投げたとき、質の高いボールを投げられれば一番いいんですけど、今のところは、ちょっとセーブしつつ、体の強さで投げに行ったときの156キロのほうが、結果的に質が高い感じがします。
もしかしたらできるかもしれない。もしかしたらできないかもしれない。その際の部分に挑戦したい。
栗山監督は僕がたいしたことない、まだ無名だった選手の時から僕の可能性を見てくれていました。だから、すごく信頼はありましたね。この人なら大丈夫。一緒にやりたいなっていう気持ちがどんどん出てきたって感じ。
(2年目を振り返ると、自分の中では何が一番前に進んだと考えていますか)相手と勝負できるようになったところですね。
(睡眠時間はたっぷり取るが、たくさん寝ることができる日も)10時間以上は寝ないようにしている。
自分の中で課題を消化するのが野球のおもしろさなのかなと思います。
楽しみがないって、そんなことはありません(笑)。僕だって、普通にマンガ読んでいる時とか、楽しいなって思ってますよ。
そういうピッチャーがチームにひとりはいないと優勝は難しいと思いますし、そういうピッチャーでいたいというのはあります。
バッティングは直接、筋力の作用する部分が大きいし、動きにも結果にも出やすい。打球が飛ぶようになれば、効果を実感できますからね。
1日トレーニングできる日は、ランニングメニュー、ドリル、キャッチボール、バッティング、ウエイトというのがざっくりとした流れです。
プレッシャーがあるマウンドを切り抜けた時の面白さ。
日米野球では広島の前田健太投手や東北楽天の則本昂大投手、あるいはオリックスの金子千尋投手が持ち味を発揮されてました。そこから吸収したものもありますし、日本のトップクラスの投手なら、十分にメジャーでも通用すると思いました。
ただ、悪い時にどうするかというのが一番大事なので、そこが課題ですね。
オフの間にトレーニングして体も大きくなっていたんですけど、その間、僕はあんまり投げてなかったんです。
160km/hの目標を掲げた時には「無理じゃないか」と言う声もあったが、そう言われると、絶対やってやるという気持ちになる。刺激というか、やる気になる。
(オトナに必要なものは、との問いに答えて)制限をかけて行動することは大事なのかなと思ってます。(中略)自分はここまでしかできないのかなと、憶測だけで制限をかけてしまうのはムダなことだと思います。
防御率は去年の数字(2.61) よりも下げなきゃいけないんですけど、そこは今の自分よりもっと向上していければ、自然に下がってくると思います。
質の高いボールの時は、高めのほうが強いボールが多い。
野球を始めた頃から、他の子どもよりもボールが速い自覚があった。
大谷翔平の魅力あふれる作品は?
書籍「大谷翔平 挑戦」
投打二刀流で米大リーグエンゼルス入りした大谷翔平選手。
岩手県人初の大リーガーとなるまでの歩みをまとめた。
少年時代や花巻東高でのエピソードや、プロ野球北海道日本ハムファイターズでの活躍、大リーグに挑戦する姿。
大谷選手を取材してきた岩手日報の歴代担当記者たちが書き下ろした。
幼少期からの貴重な写真も多数掲載。地元紙ならではの一冊。