大人が学ぶ!「カラスと水差し」のあらすじと教訓を解説します

イソップ寓話「カラスと水差し」とは?

 ずる賢く、悪役のイメージが強いカラスですが、実は頭のいい鳥であることが知られています。人間で言うと、7歳くらいの子供の知能があることが分かっています。7歳の子供ですから、人間の言葉さえ覚えてしまうのです。そして、何より驚きなのは、カラスが声を発したときの人間の反応を観察していて、人間の「喜び」や「驚き」といった反応を覚えているのです。つまり、自分(カラス)がどういう声を発すれば、人間がどう反応するかがバレているのです。人間の行動なんて、カラスに筒抜けなんですね!

画像:Wikipedia

「カラスと水差し」のあらすじとは?

 一匹のカラスは長い旅を続けていてのどがカラカラに乾いてしまっていました。あるところで、底の方に少しだけ水が入っている水差しを見つけたのです。水を飲もうとしたカラスですが、水差しは水が少ししか入っていない上に飲み口も細くなっているので、水面までくちばしが届きません。

 カラスは途方に暮れていました。何とかしてこの水を飲もうとあらゆる手段を尽くしましたが、なかなか水を飲むことができません。あきらめられないカラスは、とあるいい方法を思いつきました。近くに落ちている小石を拾い集め、ひとつずつ小石を水差しの中に落としていきます。小石は水差しの底に入るたびに水面が少しずつ上がってきました。そして、ついにくちばしが届く位置まで水面が上がり、カラスはのどを潤うことができたのです。

「カラスと水差し」から学ぶ教訓とは?

発明は必要の母

 発明は必要があるところから生まれるということです。何か成功をするために考えに考えて、ひたすら考え抜いていけば、気づきや思い付き、ひらめきが生まれるものなのです。

工夫を凝らし挑戦を続ける

 ひとつひとつの行動は、目標を達成するまではわずかなものかも知れません。でも、たとえわずかな一歩でも着実に目標に近づいていくわけです。あきらめずに挑戦を続けていれば、やがてゴールにたどり着くものなのです。「塵も積もれば山となる」とはこのことなのです。

大人になった今、「カラスと水差し」をもう一度読み返してみる

 イソップ寓話の「カラスと水差し」。子供の頃に、誰もが一度は耳にしたことがある話だったと思います。大人になった今、この物語を読み返してみると、子供の頃には読み取れなかった教訓を感じ取れるようになっているものです。

 そして、この物語は「寓話」であるということです。寓話とは、「教訓を伝える物語のこと」です。紀元前にこの物語が成立していたという事実から、はるか昔から人々への教訓は共通していたと思うと面白いですね。

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